【DDON】レオ闇落ちの妄想を書き綴る

 

シーズン3.4であのレオがまさかの闇落ち展開!Σ(´∀`;)

ということで、妄想たぎる限りなので、物書きが趣味なアリス、妄想を書き綴ろうと思います\( ゚д゚ )/
レオその他、登場人物がイメージと違っても大丈夫な方、曖昧解釈その他が違っても海よりも深い心でお許しくださる方向けです(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

ご了承いただけたら以下、妄想へどうぞ!\( ゚д゚ )/

 


幻影花

 

 覚者とは、竜に選ばれた人間。竜に心臓を捧げることで肉体の時間は止まり、老いることもない。
 老いがないということはつまり、覚者とは、限りなく不老不死に近い存在といえるだろう。
 初めてそう聞いたとき、それは奇跡的だと思った。
 覚者になれば、時間は無限になる。覚者になれば、これ以上肉体は老いることなく生き続けることができる。『白竜を護るための覚者であれ』という制限こそ伴うが、武器を取り、戦う意志さえあれば、覚者になることはできる。
 別れを、しなくてすむ。
 それは、奇跡的だと、そう思った。
 乗り越えられない命の終わりを遠ざけようと、無為な努力などせずとも、覚者になればいい。武器を手に取り、白竜に頭を垂れ、魔物を屠る。その責務さえこなせばお咎めなどない。
 だから、覚者になろうと、彼女を誘った。
 覚者になれば永遠に一緒にいることができる。
 武器など手に取ったことがない。戦えない。無理だ。弱音を吐く彼女に、一番安全に、素質など関係なく扱えるだろう弓を教えた。遠くからこれで魔物狙って矢を放つ。それだけでいい。簡単だ。練習すれば誰にだってできる。
 彼女はまだ迷っていたが、最後は根負けしたように笑った。うまくできなくても怒らないでよ、と言って。

 

 目の前の思い出を剣を振るって掻き消すと、それは薄い靄となって周囲に漂って闇に同化し消えていった。

「くそ…」

 そうこぼす自分の声は苦く、痛みで意識をごまかそうと何度も噛み締めた唇からは血の味がした。
 周囲はただひたすらの闇。
 この闇に一人残され、どのくらいの時間が経過したろうか。
 見るものといえば、どこまで行ってもただ一色の闇と、俺の中の記憶が具現化したような、かつての景色だけだ。
 これで何度目だ。始まりの時を見せられるのは。ただの少女でしかなかったあどけない笑顔を見せられるのは。

(いや。そもそもアレは過去にあったものだったか? 事実であれば、俺とイリスがすれ違ったわけがない。歪んでいる。真実じゃない)

 もう何百回と見せられてきた過去。いや、過去の出来事に近い映像は、俺の本当がなんだったのかを見事に狂わせ始めていた。
 本当のことを思い出そうと記憶を辿っても、すべてはぼやけ、不明瞭だ。
 ただ一つだけ確かなことは。
 イリス。彼女がもう生きていないこと。この世のどこにもいないこと。どこへ行っても、何をしても、もう二度と会えないこと。謝ることも、手を取ることも叶わず、頼りない記憶の幻影に縋るしか、方法がないこと。
 何百回と見てきた歪んだ記憶に、何百回と見てきた彼女の幻影が口を開く。『レオ』と、聞き覚えのある声で俺を呼ぶ。闇の中でぼんやりとした輪郭がこちらを見ている。
 何百回と見てきた幻影は、何百回も、同じことを繰り返す。

『わたし、しんじゃったよ』

 何百回と、同じ言葉を繰り返す。
 何百回。幻影とはいえイリスの形を斬り捨て続けてきた俺は、疲れていた。彼女の形をした幻影を前に剣先は下がったまま、腕は重く、上がりそうになかった。

『覚者になったら、しなないんじゃなかったの? 覚者になったら、ずっと一緒じゃ、なかったの?』

 気づくと、彼女は目の前だった。
 ぼんやりした白い手が伸びてくる。…何をされるかわからない。剣を。振るうべきだ。この幻影を斬り捨てるべきだ。今までそうしてきたように。何百回と幻影の彼女を斬ってきたように。
 この闇はあの黒騎士のもの。ひいては黒竜のもの。この闇に屈することは、白竜の覚者としての負けを意味する。
 頭のどこかでは現実をわかっていた。
 だが俺は……疲れていた。とにかく、疲れていた。もう彼女の幻影を斬り捨ててその断末魔を聞きたくはなかった。

『ねぇレオ』

 耳に触れる声は、おそらく、毒なのだ。俺にとって遅効性のある毒なのだ。何百回と彼女の姿で毒を盛られ、ついに俺は、膝をついてしまった。

「………俺を。恨んでいるのか」

 初めて幻影の彼女に向けて言葉を投げかけた。その声もまた疲れ切っていた。
 どこまで行っても闇。どこまで行っても追ってくる記憶。どれが正しいのか思い出せない改ざんされた過去。ただ一つ確かな残酷な現実は、今も俺を追って膝を折ったところだ。

『うらむ? どうして?』
「俺のせいで、お前は」
『しんだ?』
「……そうだな。俺のせいだ」

 顔を上げる力もない俺を、白い、ぼんやりとした存在が抱きしめてくる。感触はない。この会話も、ただの自己満足で、それ以上の意味などない。

『わたし、竜に支配されたこの世界が、きらいだよ』

 彼女の声は言う。竜が憎い、と。

『竜が、いなかったらさ。時間がかかっても、わたしとレオは、気持ちを伝えあって、夫婦になってさ。ありふれた家庭の、ありふれた日常を送って…平和に、暮らしてたと、思うんだぁ』

 彼女の声が言う。訪れなかった未来の理想図を語る。
 彼女の言う未来は簡単に想像できた。
 もともと田舎娘だったイリスだ。土仕事と花の世話でもしているのが似合いだった。
 竜という存在と覚者という仕組みがなければ、あの村でそうなっていたのかもしれない、といううっすらとした希望のようなものは俺の中にもあったのだ。彼女の言う未来を無理なく想像できたのはそのせいだ。
 だからね、レオ、と彼女が言う。『世界を、人の手に、戻そう』と。『竜に狂わされることのない世界にしよう』と、そう言う。

『わたしのために、復讐してよ。レオ。それが今のわたしの望みだよ』

 ぼんやりとしたイリスに抱きしめられたまま、かたく、目を閉じる。
 別に、それもいいんじゃないか。疲れ切った頭にはそんな言葉が浮かんだ。
 俺がイリスのためにしてやれることなど、そうはない。
 彼女はきっとこの歪んだシステムを憎んだはずだ。竜と人の形を。それに狂わされた自分を。救わなかった、俺を。

(俺程度に滅ぼされるなら、そんなちっぽけな世界なのだろう。
 その程度で揺らぐルールなら、壊してしまおう。それで世界がやり直しになってもいい。
 抑止力が働くなら…白竜の覚者が俺を倒すというのなら。それはそれで、いいだろう。諦めもつく)

 顔を上げた俺に、イリスが微笑む。…憎たらしいことだが、たとえ幻でも、その笑顔に心が少し軽くなった。

「世界を、壊してしまおうか」

 そうこぼした俺に、イリスは嬉しそうに頷くのだ。
 彼女の後ろから光が射している。長かった闇が明けるのだ。
 行こう、レオ、と手を引く彼女の姿が光に透けて消えていく。
 もうこのまま二度と、彼女に会いませんように。そんなことを願いながら、光に向かって、一歩を踏み出す。

 

 ……お前のために捧げられるものは、この心と、この命くらいだろう。
 お前を弔うために必要なものが俺なら、惜しまず、捧げよう。

 


 

個人的にはレオの闇落ちにイリスが関係していると嬉しいな!? って感じの妄想でした\(^o^)/

 

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